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「振り返りって意味あるの?」に答えます



「振り返りをしなさい」と言われたことはありませんか?

  • 「授業の復習をしなさい」
  • 「テストが返ってきたら,間違えたところを見直して次は間違わないようにしなさい」
  • 「練習ノートを書いて,その日学んだことを記録しなさい」
  • 「試合を振り返って,課題を見つけ,改善するための行動を考えなさい」 などなど


学校の先生やコーチ,親から 成長するためには「振り返り」が重要だと何度も言われてきたかと思います。


しかし,実際にこの「振り返り」を継続できている方はどのくらいいるでしょうか?


頭では「振り返り」することは重要だとわかっていても,なかなか続けられない人も多いかと思います。


そこで今回の記事では,「振り返り」の効果継続するためのヒント,より効果的に「振り返る」ためにはどうすれば良いかを紹介していきます。


日々の「振り返り」がパフォーマンスを高める


「振り返り」をもう少し詳しく説明すると,

実際の体験したことを整理し,学びを抽出してから,次のステップを考える作業と言えると思います。


自分の経験を後から振り返ってみて,その時には気づけなかった学びや課題を言語化し,それをもとに次回の行動時にどんな点を改善すれば良いかを明らかにしていきます。


このサイクルを継続していくことで,パフォーマンスが高まったり満足感が高まると言われています。


例えば,一日の最後に15分間,その日に得た学びを振り返る作業を継続したグループは,しなかったグループに比べて10日後のパフォーマンスが23%高かったことや¹⁾,


通勤時間にその日の計画を立てるように指示されたグループは,そうでないグループよりも仕事への満足度が高く疲労感が少ない²⁾といった研究結果が報告されています。


このように「振り返り」の効果が経験的にも科学的にも示されているにもかかわらず,なかなか継続できないのはなぜでしょうか。


なぜ「振り返り」が難しいか?


振り返りが継続できない理由として,以下の点があげられます。


「振り返り」はネガティブ感情を引き起こす可能性がある

そもそも「振り返り」とは,過去の出来事の良い面だけでなく悪い面も見つめなおし,その中から学びを得る作業になります。


人によっては,うまくできなかったことばかりが気になり,恥ずかしい気持ちやイライラの増加,自信やモチベーションの低下を招くことがあります。


やり方を理解していない


ただ漠然と過去を思い出すだけでは,効果的な学びは得られません。

  • 活動の目的は何だったのか(目的・目標の明確化)
  • その達成に向けて自分はどう取り組んだか(現状分析)
  • さらに改善できるところはどこか(改善プラン)

など,ポイントを絞って振り返りをする必要があります。


効果的な振り返りをするため工夫として,自分に対する「質問」を使う方法が有効です。

質問の仕方については,後程,解説します。


効果が見えにくい


筋力トレーニングなどでは,持ち上げられる重さが増えたり,体つきが変わったりと,トレーニング効果が目に見える形で表れてくれます。


これがさらなるモチベーションになり,トレーニング自体が楽しくなります。


一方で,振り返りの効果はなかなか目に見える形では表れません


しばらく継続してはじめて,

「なんか成長している」
「前できなかったことができるようになってきた」と,

ふとした瞬間に気づいたり,


仲間やコーチから,

「最近,うまくなったな」と,

フィードバックをもらってはじめて効果に気づくことが出来るものです。


しかし,成長するためには日々の積み重ねが欠かせません。


日々の活動から得た学びを振り返り,明日へ活かすサイクルを続けた人と,
続けなかった人では,同じだけ練習しても上達度合いが大きく違うのではないでしょうか。


それでは,つづいて「振り返り」を継続させるコツを解説していきます。


振り返りを継続するコツ


1.質問を用意する


効果的な振り返りをするためには,事前に「質問」を用意しておくことが効果的です。

例えば,

  • 今日うまくいったことは何だろう?
  • 今日の経験から学べたことは何だろう?
  • コーチやチームメイトからもらったアドバイスは
  • 明日に活かせることは何だろう?
  • 次回の練習で改善できることは何だろう?
  • 次の試合をベストコンディションで迎えるために,今日からできることは何だろう?

といった質問です。


人は質問をされると,反射的にその答えを探すようになります。


ポイントは,Yes/Noで答えられる質問ではなく,考えを深めるためのオープンクエッション(5W1H)をすることです。


また,ただ単に「反省」で終わるだけでなく,次にできる具体的な行動を計画することが重要です。

※ 「食事に気をつける」「全力でプレーすることを意識する」は具体的ではないので注意してください。


もし,チームで時間がとれる場合は,練習の後にペアやグループで振り返りができるとさらに効果的ですね。


2.「振り返り」をスケジュールの中に組み込む


「気づいたときに振り返りをしよう」では,結局,忘れてやらなくなっていきます。


いつ・どこで「振り返り」をするか,あらかじめスケジュールの中に組み込んでおきましょう。


練習後や夕食後,お風呂上りといった,すでに習慣化されている行動の後に行うようにすると無理なく継続できます。


3.「できたこと」に注目する


振り返りの際は「できなかったこと」だけでなく,必ず「できた」ことも振り返りましょう。

たとえ大きな失敗をしてしまったとしても,その中でも「できた」部分は必ずあるはずです。


できなかったことばかりではなく,できたことにも注目してみましょう。


また,失敗は「学びのチャンス」「経験」「上達の途中」といったように捉えられると良いかもしれません。


最初からうまくできる人なんていません。

すべての出来事は経験であり,学びのチャンスです。


このようなマインドで振り返りができると,前向きな気分になれると思います。


4.小さく始める


では,日々の振り返りを始める決心がついたとき,何から始めれば良いでしょうか?


専用のノートを用意して寝る前に一日の反省を書き出し,次への改善策もリスト化していく。

朝起きたらそのリストをチェックして改善ポイントを再確認する…


非常に素晴らしいアイディアですが,多くの場合,2,3日続いてもその後やらなくなり,いつの間にか記憶の彼方へ…


こんな経験ないでしょうか?


いきなり多くのことをやろうとしても長続きしません。

最初は良くても徐々に負担感が大きくなって行動することが嫌になってきます。


行動継続のコツは「小さく始める」ことです。

例えば,

  • シャワーを浴びている時にその日に学んだことを振り返ってみる
  • お風呂上りにその日にあったことを一行だけスマホにメモする


などです。

人は自分の継続力を過大評価しがちなので,最初は「簡単すぎる」くらいで大丈夫です。


慣れてきたら徐々にやることを増やしていきましょう。


5.アプリを活用する


と言っても,一人で「振り返り」を継続するのはなかなか大変だと思います。


そこで,テクノロジーの力を借りるのも効果的です。


最近では,日々の「振り返り」をサポートしてくれるアプリが開発されています。


負担が少なく,無理なく継続できるものを見つけてみて下さい。


できれば,仲間と一緒にできるのもだと継続しやすいと思います。


まとめ


「振り返り」 がパフォーマンスや満足感を高めることは科学的に証明されています。


しかし,継続できている人はなかなかいないと思います。


今回紹介したようなポイントを踏まえて,ぜひ自分にあった「振り返り」方法を見つけてみて下さい。


日々の積み重ねが未来をつくります。

参考文献
ジェニファー・ポーター (2019). たとえ苦痛でも,内省の時間をとるべき理由. ハーバード・ビジネス・レビュー編集部 編,DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 訳,ダイヤモンド社
1) Di Stefano, G., Gino, F., Pisano, G. P., & Staats, B. R. (2016). Making experience count: The role of reflection in individual learning. Harvard Business School NOM Unit Working Paper, (14-093).
2) Jachimowicz, J., Lee, J., Staats, B. R., Menges, J., & Gino, F. (2019). Between Home and Work: Commuting as an Opportunity for Role Transitions. Harvard Business School NOM Unit Working Paper, (16-077).

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